組み立て編
組み立てをする前に清掃します。特にブラスト処理をした場合は、メディアを確実に落としてください。今回は分解していないスロットルリンケージにメディアが噛んで動きが渋くなっていました。
清掃が終わりましたら組み上げていきます。特に順番はないと
思いますので先ずジェット類を取り付けます。ジェットはドラ
イバー径が細い割に溝幅が広いので、単に細いドライバーを使
用すると舐めやすい。2枚目の写真のようにSST(マイナス
ドライバーを削っただけ)を使って脱着します。
キャブ中央にある黒いゴムを忘れずに。もし忘れるとかぶって
走らなくなるそうです。
ジェットの取り付けが終了したらフロートを取り付けます。
フロートバルブはキットに付属しているので新品を使用します。
フロート室にガスケット(ゴムパッキン)を取り付けます。
私はガスケットに極薄くモリブデングリスを塗りました。

フロート室の取り付けはネジを均一に締めていきます。
一つのネジを一気に締めるとガスケットが偏ったり変形し
て、ガス漏れの原因になります。

なお、
今回ネジ類は可能な限りステンネジに換えました。
ネジはホームセンターなどで購入するより、ネジ屋さんで
購入したほうが絶対お得です。大抵のお店で小売してくれ
ると思います。

エアカットバルブを取り付けますがスムーズに挿入できないものが一つあった。山之内さんに問い合わせたところ、スムーズに動かなければいけないとの事。サイズをいろいろ測定したところ、キャブ側に若干の個体差があったため、軽くペーパーを当てて修正しスムーズに動くようにして取り付け。

SST(特殊工具?)

ピストンを組み込み、ヘッドを付けて完成です。
バフがけしたヘッドが光ってます。

先ずは、1番〜4番の各ボディーに小物パーツを取り付けます。
パッキン類には全てグリスを薄く塗っておきます。

アイドル調整部分です。プラ製のつまみとスプリングの間にワッシャーが入ります。

さてここから先の作業には、ちょっとしたコツ?があります。
まずは1番2番と3番4番を連結します。
この段階で2個を繋ぐ部品はエアパイプと燃料パイプ、そしてスロットルバルブの連結です。スロットルの連結のワッシャーに注意。大きいワッシャーがスプリング側になります。

2つのボディを連結させたら、2つある連結ベースのどちらか
一方で仮組みをします。この時ネジはキツク締めない事。

仮組みをしたらスロットルの連結棒を差し込みます。

連結棒が軽く動くように2つのボディ位置を調整したのちに
ベースを固定します。写真は3・4番のキャブです。

こちらはもう一方のベースで固定した1番・2番キャブです。

キャブ本体の固定方法は他にも良い方法があると思いますが、
重要なのは2つの連結棒がスムーズに動くようにしなければ
ならない事です。

4つのキャブを固定できましたら、左右のチョーク連結棒のリン
ケージをします。スプリングのかけ方など少し複雑ですが、この
時大活躍したのが分解前の写真です。私はリンケージ関係を中心
に20枚くらい撮りました。

全てのリンケージが完了したら、同調を取ります。スローポート
の穴の位置(スロットルバルブで隠れている)で判断すると簡単
です。

完成の図・・・としたいのですがチョークが付いていません。
実は1枚紛失しました。(ToT)
しばらく探して見つからなければオークションでジャンクキャブを手に入れて移植しようと考えています。

早速車体に取り付けてエンジン始動。チョークが無いのでエアー
クリーナーを外し、イン側を手で塞いで簡易チョーク。5秒くら
いのクランキング後、あっけなく始動。アイドリングも比較的安
定しています。暖気運転後、軽く試乗してみましたが、取り合え
ず大きな問題は無さそうでした。

しかし、規制後のモリワキショート管は物足りない・・・・。