先日の黒部ダムツーリングで発生した電装系のトラブル。当然このままではツーリングに行く事ができないので、その原因を究明&修理をする。
今回の電装系トラブルでは概ね、
1)バッテリーの劣化
2)レギュレーター(充電系統)破損
3)ジェネレーター(発電系統)破損
の3つが不良要素と考えられる。(もちろん他に配線の短絡なども考えられるが)
では、ツーリング中に起きたトラブルから不良箇所を推測してみよう。
@ 甲州街道での渋滞中にセルが回らなかった。
バッテリーの劣化、過放電が考えられる。
A 翌日の朝、多少弱かったがセルでエンジンスタート出来た。
中央道での走行で充電されたと考えられるので、バッテリー・レギュレーター・ジェネレーターとも
生きていると考えられる。
B 黒部ダムを出発する際、ライトが異常に暗かったがエンジン回転数に比例してライトが多少明るくな
った。
充電はあまりされていないようだが、取り合えず発電はしているようだ。
C その後ライトを消して走行したら、ウィンカーの点滅が正常になった。
発電・充電とも何とかしている。バッテリーも取り合えず機能している?
D 関越道でライトを点灯させて暫く走行したらウィンカーが点灯しなくなった。
バッテリーが過放電。
E 新座料金所でニュートラランプが点かない位のバッテリーの状態でも、回転数を有る程度維持すれば
エンジンは回り続ける。
発電はしているが充電されているのか?
F しばらく5000回転で走行した後、ウィンカーが点滅しだした。
多少なりとも充電(発電)しているようだ。
G 5000回転で走行中にライトを点灯させた途端にエンジンストール
電力需要(ライト)に供給が追いつかないのでは?
先ずバッテリーは春に新品に交換している。新品不良も考えられるが、無負荷の状態だと充電されるので可能性は低い。(今日充電してみたらきちんと充電できた)
レギュレーターが不良になった場合一般的に一切充電しなくなり、少しだけ充電するような中途半端は考え難い。C及びFで充電されているのでこいつの可能性もかなり低い。
Gにおいて、ライトオフの状態では電力需要はスパークプラグだけなので、ある程度回転数を上げていればエンジンは回り続ける。
ところがライトを点灯させると、5000回転まで回していても需要に供給が追いつかなくなりエンジンが止まるのでは?
つまり発電はしているが、発電量が著しく低下しているのではないかと推測できる。
多分ジェネレーターのコイルが短絡して、本来の性能を発揮出来ないのだろう。
つまり、ジェネレーター君、お前が犯人だ!
と、言うことで、冤罪でない事を祈りながら早速ジェネレーターを取り外す。
電装系のトラブル(原因究明編)
先ずはジェネレーターカバーを取り外す。
ジェネレーター君、こんにちは。
ジェネレーターボルトをインパクトレンチを使って外す。
取付ボルトを外したら、専用工具でジェネレーターを取り外す。
この時はギアを入れてリヤブレーキを踏みながら工具を回しこむ。
新品のジェネレーターは高いので(って言うか果たして新品で手に入るのか?)巻き直しをしてもらう。もちろん私にはそんな技術は無いので業者任せである。
割増料金で強化タイプに出来るそうなので迷わず強化タイプで依頼した。(8月5日)
8月12日 巻き直し依頼していたジェネレーターが戻ってきました。
コイルの巻き直しだけでなく、端子接点部分もキレイになって戻ってきました。
強化タイプで10,700円也。
早速取り付けをしてテストしてみます。
先ずはエンジンストップの状態で、バッテリー端子間での電圧です。
約12.1ボルトです。
アイドリングでの電圧。
13.1ボルト。
サービスマニュアルの指示通り、約1700回転での電圧。
約14.3ボルト発生しています。
このまま5000回転まで上げてみますが、14.5ボルト前後で安定しますので、レギュレーターも正常に機能しているようです。
この後ライトを点灯してしばらく試走しましたが、もちろん問題は発生しませんでした。